コラム

金属スクラップの商品説明①-「工業系ミックス品」って何!?

• 2010/04/22

OSAKA(MRB.ne.jp)2010-04-22,4月21日付けニュースピックアップ「通関単価引き上げと金融引き締めを受け、中国向け輸出は停滞」の中で、「工業系ミックス品」(通称:工業系雑品=家電OA類の混入が少ない並物)の相場動向について報じたが、実際にどういう内容物なのか、はっきりつかみ切れないユーザーも多いと思う。本コラム1回目は、「工業系ミックス品」の種類や中身についての基礎情報をお伝えする。

■「工業系ミックス品」並物とは?
 
「工業系ミックス品」並物写真とは、(中身の詰まった)配電盤やトランス、モーター、エアコン、給湯器などの「上物系アイテム」の多くが予め抜き取られているが、「家電OAスクラップ」の混入は少ない‘中グレード’の「ミックス品」を指す
 これに対して「上物アイテム」が多く混在した玉は‘上グレード’の「工業系ミックス品」となる(下表のBが該当)。一方、廃家電・OA機器類がメインの玉は「家電OAスクラップ」と呼び、‘低グレード’の「ミックス品」に分類される(下表のAが該当)。
 ただし、実際に輸出業者ヤードに持ち込まれる玉は、上記の3分類が混在した形態がほとんどで、個別に検収員が内容物のチェックをして、時々の金属スクラップ相場動向を勘案しながら品単価を決めていく。
                 
                        (下部 賀一、次回に続く)
 
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(写真)「工業系ミックス品」並物に該当するが、
内容物が比較的良い(上物アイテムが混在)ため、
相場ゾーン帯では上値寄りの玉となる。



表、機械破砕・選別による組成調査結果
A   重量(kg) 非鉄 ステン 被覆線 ダスト
デスクトップパソコン 176.6 61.8% 3.2% 0.3% 2.0% 32.8%
OA機器類※1 250 49.4% 4.6% 0.8% 1.6% 43.6%
家電類※2 180 60.7% 0.7% 3.2% 2.4% 32.9%
冷蔵ショーケース 130 43.8% 4.8% 0.4% 0.7% 50.2%
鉄非鉄混合スクラップ 120 70.8% 15.4% 0.3% 3.3% 10.2%
難分類雑物 163 16.0% 14.1% 2.0% 0.6% 67.5%
小計 1,019.6 50.0% 6.5% 1.2% 1.7% 40.6%
B   重量(kg) 非鉄   ダスト付鉄 ダスト
配電盤 620 63.7% 12.3%   1% 23.1%
エアコン(室内機) 660 63.9% 14.7%   0.9% 20.5%
エアコン(室外機) 764 67.1% 13.9%   1.3% 17.7%
給湯器 470 48.7% 14%   3.2% 34%
その他機械類※3 1,040 78.1% 8.2%   1.2% 12.6%
小計 3,554.0 66.7% 12.1%   1.4% 19.8%
  合計 4,573.6 63% 10.8%     24.4%
※1=ノートパソコン、フロッピーディスク装置、OA機器部品、液晶モニター、プリンター・複合機、
コピー機、液晶テレビ、※2=ビデオデッキ、電気ポット、電子レンジ、電話機・ファクス機、
ホットプレート、炊飯器、デジタルチューナー、掃除機、餅つき機、リモコン、※3=農業機械、
殺虫機、換気扇(大・小)、溶接機、発電機の一部(30キロ程度)
 
(出所)「有害物質管理・災害防止・資源回収の観点からの金属スクラップの発生・輸出状況の把握と適正管理方策」
(注):表の一部のデータは修正しています。
                        ■
 国立環境研究所では、海上保安庁、消防庁及び東京大学と協力し、環境省の廃棄物処理等科学研究費補助金の交付を受けて、2008年から3年間の計画で「有害物質管理・災害防止・資源回収の観点からの金属スクラップの発生・輸出状況の把握と適正管理方策」(代表研究者:寺園 淳)の研究を行っている。昨年3月に発刊した「研究報告書」の中から、雑品の品目調査(1月実施、2回目)結果の一部を抜粋した。
 ▼組成調査の概要
 品目調査で分類した一部の品目について、機械破砕・選別機(シュレッダー)と手解体による組成調査を実施した。機械破砕は、2基の破砕・選別機の能力に応じて組成選別が可能である品目を選定し、破砕・選別を行った。
 
(参考URL)
・金属スクラップの商品説明②-廃エアコンが輸出される訳とは?
www.mrb.ne.jp/newscolumn/2011.html