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廃車関連の鉄スクラップ相場は1,000円がた上昇、域内・需給は引き締まりに転じる

• 2010/06/25

OSAKA(MRB.ne.jp)2010-06-25,鉄スクラップ相場は、H2実勢値3万500~3万1,500円/トン(炉前価格)と、今週初めから1,000~2,000円がた上昇した。域内マーケットは今週以降、引き締まりをみせており、ある鉄スクラップ問屋・仕入れ担当は「新断、HSなどの上級品種は在庫し、一般ヘビーも加工・即・出荷の体制を解除した」と語る。
 
 ▼6月の市中鉄スクラップ発生は5月以上に落ち込んでおり、域内の需給緩和感も急速に後退している。ただ、海外マーケットが依然としてH2・FOB2万7,000~2万7,500円/トン(韓国筋買値)のレンジから切り上げる気配を見せないため、日本側と韓国側の価格アイデアは隔たりが生じたままだ。関東湾岸は底値感の台頭から入荷量が減少し、H2・FAS・2万7,500~2万8,000円/トンへ下値が切り上っているが、このまま膠着状態が続くようだと、マーケットは再び軟化に向かう恐れがある。


■廃車関連の鉄スクラップ相場は様子見横ばい、一部品種で値上げの動き


 廃車関連の鉄スクラップ相場は、足回り以外横ばい推移している。足回り(写真1)は今週初めから1,000円がた上昇し、2万4,000~2万5,000円/トン(鉄スクラップ問屋・持込)、廃車ガラは1万7,000~1万9,000円/トン(シュレッダー業者、鉄スクラップ業者・持込)、廃車プレス(写真2)は2万4,000~2万5,000円/トン(シュレッダー業者・持込)を推移している。

 廃車発生台数の低迷に合わせて、シュレッダー業者への廃車プレス入荷量は減少している。あるシュレッダー業者は「今のところAプレス相場は横ばい推移しているが、市中品薄からジリ高展開になる可能性がある。ただ海外マーケットが不透明な中、深追いは避けたいところ」と話している。

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(写真1)足回り                 (写真2)廃車プレス

 ▼白黒エンジン(アルミ分18%)相場は4万~4万2,000円/トン(エンジン溶解業者・持込)で、地域によって1,000円がたの値上がりが浸透している。白白エンジン(アルミ分28%)は4万7,000~4万8,000円/トンどころを推移している。

  「ミックスメタル」(アルミ30~40%程度、ステン10%、亜鉛10%、銅、真鍮2%ずつ、ダスト20~30%程度)は80~100円/キロ(上値はダストが最小値の場合)どころ。「ミックスメタル」の国内選別・処理を行う、ある専門業者(西日本)は「ミックスメタルの入荷は悪く、家電リサイクルA、Bグループからの品物がほとんどだ。自動車由来は経済原則に従って、その多くが輸出に回っているのではないか」と話している。
       
  廃車素材アイテム別相場一覧  
    単位:円/トン  
  鉄関連アイテム 実勢相場  
  足回り・シャーシ 24~25  
  白黒エンジン(アルミ分18%) 40~42  
  廃車ガラ※1 17~19  
  廃車プレス※1 24~25  
  ※1=ダスト30%引き前    
    単位:円/キロ  
  非鉄関連アイテム 実勢相場  
  触媒(大、一個) 5,000  
  ハーネス 210~220  
  セル・ダイナモ※2 110~120  
  アルミラジエター※3 50~55  
  バッテリー 40~42  
  アルミホイール(1ピース) 140~145  
       
  ※2=手バラしの良品(中古含む)  
  ※3=全体重量の1割がた、交差ラジエターや
ヒーター・コア・ラジエターが混載した品物。
 
     
       

廃車仕入れ相場は、もう一段下げのタイミングを逃す

 廃車仕入れ相場は先々週から軽自動車で2,000円前後、普通車で4,000円前後の値下がりが浸透している。廃車発生台数は、5月後半以降から落ち込みは継続しており、鉄スクラップ価格の下落幅(1万円)に対して、半分弱しか下げ切れていない。ただ域内相場が底打ちし、下値電炉筋が上げ戻しに転じたため、仕入れ値を抑制できるタイミングを失った感がある。
 廃車仕入れ価格は、軽自動車(660cc)で8,000~1万円/台、1,000~1,500ccで1万4,000~1万8,000円/台、2,000~3,000ccで2万~3万円/台、3,000cc以上で3万円~3万2,000円/台を推移している。

 関西のある中古車オークション会社の最低応札保証価格は、軽自動車が1万6,000円/台、1,500cc未満が2万1,000円/台、2,000cc未満が3万5,000円/台、2,001cc以上が4万1,000円/台、3001cc以上が5万5,000円/台に設定されている(前週からさらに値上がり)。
 1台当たりの出品料2,000円、成約料8,000円として、リサイクル料金(1万円)と相殺されると仮定すると、出品者の正味手取り(ネット)は、車両価格-陸送代となる(※)
 
 ▼2,001cc以上の最低応札保証価格(4万1,000円)を例に考える。陸送代を5,000~7,000円とすると、出品者の正味手取りは3万4,000~3万6,000万円/台となる。つまり、整備業者やディーラーなど廃車の供給側は、経済原則に従えば、2,001cc以上の車は最低3万円台で売ろうとしてくるため、大手・解体業者(月間処理台数1,000台以上)になればなるほど中古車オークションの最低応札保証価格を指標として意識せざるを得ない。

(※)自動車リサイクル法では、「リサイクル料金」は最終所有者が負担する仕組みとなっている。このため、中古車オークションに流れた「中古車」の場合、最終所有者は落札者となるため、「中古車」としてさらに転売しない限り、リサイクル料金は落札業者の負担となる。

(※)出品者の車両代金受取は、「落札価格」-「出品料」-「成約料」+「リサイクル料金」-「陸送代」となる。これに対して、落札者の車両代金支払は、「落札価格」+「落札手数料」+「リサイクル料金」+「陸送代」となる。

(下部 賀一、毎金曜日に配信) 

(お知らせ)来週月曜日の「鉄スクラップ相場」と、来週水曜日の「工業系ミックス・スクラップ相場」はお休みいたします。次回配信は、本営業日(7月1日)以降となります。

■MRBからのお知らせ、本営業(プレミアム会員募集)延期を決定(6月30日)
  MRBでは7月1日の本営業を予定しておりましたが、この度、延期することを決定いたしました。MRBが考えるより良いサイトを目指すため、しばらくMRBスタッフの間で議論を深めていきたいと考えております。さらなる内容の充実とユーザー様の利便性向上が見込まれた段階で、有料(プレミアム)会員募集を開始いたします。
 今後ともメタルリサーチビューロをよろしくお願いいたします。
 
 

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